情報格差を利用するセールス・マーケがあると思う/情報の溝を無理に深くするその手法
『〇〇社に不信感覚えて、NECに大感謝した話』先ずはドキュメンタリーをお読みください。
先日、実家に滞在してました。
実家は毎月赤字(笑)の小売業を母と祖父母でやっているのですが、〇〇の営業の方がネット契約切り替え提案に来ていたそうです。
「回線料が安くなるんです。」
と、親身に説明を受けたらしく、丁度その〇〇に乗り換えた様で、結果、玄関先の電話機にでっかい〇色の〇〇ユニット”(なにそれ?)がセットされていました。
契約表を見ると「オプション990円??・レンタル467円??」とあります。この2行に疑問を持ちまして、電話して見ました。なかなか繋がらない。。45分ピアノ演奏音。
やっとオペレーターに繋がる。(めっちゃ元気やん)「最近新規で契約したんですが。」(会員番号や住所、本人確認など煩雑なやり取りの後)
「あの、これオプションで1500円くらい毎月あるのって何?」
「〇〇ユニットのレンタル費とWi-fi〇〇パックですね、IPv6と非常に相性が良い環境になっています。」
(ルーターをレンタル、月額サブスクですかえ!?IPv6?って何?この説明絶対オカンわかってないやろ^^;)
「〇〇ユニットって何?要はルーターでしょ?しかも、ルーターからWifi飛ばすの当たり前なのに、それになぜ990円を毎月取るの?」
「いえそちらは〇〇ユニットでして、そのユニットからwifiは元来飛びませんので、カードを入れておりその環境設定が月々990円となっております。」(?ユニットはルーターじゃないって説明?それをルーターとして機能させる為に月額費用?)
「えっルーターは前のあるから、それを今の回線でもNTTの機器(後で調べるとこれをモデムと言うらしい)に、させばWifiは飛ぶんだよね」
「ルーターでしょうか?他社製品は分かり兼ねます。」(これは、全社研修的な仕込み絶対あるでしょ、、)
「〇〇ユニットって要はルーターでしょ?」
「今お客様の〇〇ユニットはルーターとしての機能も今は持っています。」
「これに月額で費用とるって“ウマすぎる”でしょ、(?情弱狙いじゃん)だから、以前のルーターで設定したらネット繋がりますよね?」
「なんとも他社製の製品に関しては。。」
「回線料金をほんのちょっと安く見せて、乗り換えさせて、買い切りさせないルーターで年間1万8000円取るとか、ヒドイですやん?」
「Ipv6という従来を超える高速通信ですので、その価値はあるかと」
「何ですかIpv6って?ウチの家母がSNSやるくらいなもんで、前の通信でも全然、サクサクやったんですけど。。」
「・・・・。Ipv4でもお楽しみいただける方はいらっしゃるとは思います。」
(多分、Ipv4がダウングレード版かな?)
「もうそのIpv6とか4とか口頭で言われても判断できないですわ。」
「・・・・・ええ。」
電話を切ってルーター側にケーブルを挿し替えた。
NECのルーターに差し替えてもネットが復旧しない。。
「他社製品は分かり兼ねます。」のラリーがまだ耳に残っている。コールセンターは諦めて、自転車で家電量販店へ向かう。
偶然か、〇〇ユニットのベスト?(シャカシャカノースリーブ)を来た店員に迎えられる。(さすがの営業網)
「〇〇ユニットを月額でレンタルしてしまっていて、それを返却したい。前に使ってたNECルーターに接続してもwifiが復旧しなくて。」
「・・・そうしますとルーターコーナーでお伺いください。」
ルーターコーナーまで一緒に歩く「あれってなんで、復旧できないんでしたっけ?」
「〇〇ユニットをお使いいただくことを推奨しているのですが、」(回答になってないや〜ん)
無所属店員(電気店店員)に出迎えられた。これまでの経緯を詳細に話す。
「PPPoE接続にする必要がありますね。」
「PPPoE?」
「詳しくはNECサポートダイヤルご案内しますので、そちらからお願いします。」(まじかよ。。)
家に帰り、NECのサポート番号に電話。予想に反してすぐに繋がる(これ事実なので、他意なく)
「PPPoE接続をしたい!」(すぐに繋がったことで、テンションがバグっている)
「はい、お手元にルーターとスマホなどはございますかーーーー」
説明に従い、スマホアプリでPPPoE切り替えを進めた。
「できた!」
「一点ご注意がありまして、お客様の通信事業社ですとIpv6での接続が弊社ルーターではできない可能性が高いです。」
「そうなの、まっ多分Ipv4でも十分かと思います。」(各通信事業社でルーターの相性がなぜ違うのか全く理解できない。誰か教えてください。〇〇ユニット売るため?)
「申し訳ないです。」
「いやwifiがお陰で通ったので感謝です、てかそれってルーターのメーカー側に非があるんだっけ?」
「んー私だけでは知識不足で、何とも」
「とりあえずありがとうございます!」
情報格差を利用するセールス・マーケがあると思う
家電量販店でも〇〇社は机に色鮮やかな資料を広げて、老若男女のお客さんに説明をしていた。
通信の速度、Ipv6の良さ、速さなど、〇〇ユニットのサブスクリプション費用など、細かく丁寧にラミネートしたカラーPDFを「これでもか!」とiPadも同時に駆使して、あの手この手で理解を促していた。
これを機に色々と調べたのだが、要は
回線をモデム(or 厳密にはONU・光回線終端装置 )で取って→ルーターに繋いで→wifi→スマホ
だと解釈した。ここにおいて、〇〇ユニット使用に掛かる月額課金はどう考えても“美味しい”。売り値4000円前後のルーターを買い切りではなく、毎月支払いにする“錬金術”。
販売代理店へのオプション契約マージンが高いのだろうか?
「インスタが欲しい!」とお孫さんと来客する“貴婦人”に対して、「現在のルーター接続ですと回線の速度が〇〇倍落ちてしまう。」や「プロバイダーから来て、ONUを経由して、」など複雑怪奇な情報を伝え続ける。“インスタを買いに来た”人がその場で理解できる訳が無いのではないか。
「申し訳ないです。分かり難いですよね。スマホで動画や写真をアップしたいと。それでは、全部まるっとこちらで対応します。」
要点と考察
- 「〇〇ユニットという機器はルーターで代用できるかも。」という理解から断固として顧客を遠ざける。
- 提案側が利用者との“情報の溝”を意図的に深くして、トークに頷かせる手法はいかがなものか。代理店、顧客コール対応含めて組織的であるが故に、より不信感、不快感が募る。ルーターという共通認識の鍵であるいワードを認知させない姿勢がある。
- 例えば、法律や税処理に関する専門的な役務は、この情報格差のギャップが関わっているが、往々にして費用の相場感があって、それを超えないものである。
- “親切な”カスタマーサポート(これも有料)ではなくて、家族の誰かがサポートデスクになるという形態が幸せ且つ健全ではないでしょうか。